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〜失われた時代の欠片たちを探して〜  左のボタンはベジタブルアイボリーと呼ばれる、タグワ椰子の実で作られたボタンです。 そして右は木の枝のようなシルエットを切り取った古いメタルボタン。 繊細な彫り模様やキラキラ光るグリッターが散りばめられています。 この2つのボタンはどちらも19世紀後半〜20世紀初頭のものです。 そして2センチにも満たない小さなボタンです。 今ではもうこんな風に、職人が技巧を凝らした 繊細で装飾的なボタンはほぼ作られることはありません。 「ここを少しだけカーブさせてみよう」 「ここには穴をあけて、下から別の素材が見えるようにしたらきっとかわいいだろう！」 眺めれば眺めるほど、こんな会話が聞こえてきそうです。 かつて、服を彩る宝石に似せてボタンが作られていた頃がありました。 宝石になろうとしてなれなかった中途半端な存在たちは、 いびつながらもそれぞれに独自の世界を持っています。 強烈な個性を放つパーツとしての古いボタン1つ1つが、それぞれの魅力を伝えてくれます。 そんなボタンたちは、私にとって宝石以上に宝石であり、 そして今はもう失われた時代の欠片たちです。 初めて古いボタンを見た時に、私にはそれがただのボタンのように見えませんでした。 １つ１つが意志を持っているかのような、不思議な感覚に陥ったことを思い出します。 意志を持ったこのボタンたちを、もっと魅力的に表現することができればと思ったことが、 このショップの始まりです。 それぞれの世界を持つボタンの魅力を少しでもお届けできればとても嬉しく思います。 そして今はパーツとなって世界に散らばった、失われた時代の欠片となったボタンたちが、 また皆さまが創る新しい世界の一部となることを願っています。 VINTAGEBUTTON UNCUTDIAMOND 代表：酒井 亜希子
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