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 メタルボタン 〜Metal Button〜  ボタンとしての金属（メタル）は、ヨーロッパの貴族社会で16世紀くらいから 使用されていたようです。 貴族社会でのメタルボタンは、主にエナメルをトップに乗せたものやカットスチールなど、装飾的で 華やかなものが用いられました。 18世紀後半に、イギリスのバーミンガムで型押し（プレス）技術が開発されたことにより、 メタルボタンは実用的なデザインのものがどんどん生産されていきます。 それでは、色々なメタルボタンを一部ご紹介していきます。  19世紀後半〜20世紀初頭のもので、カットスチールや、エナメルをトップに施したもの。 装飾的な要素の強い、華やかなボタンです。  こちらは実用的なボタン。ユニフォームボタンと呼ばれるものです。 警察、消防署、鉄道員、その他クラブなど色々な労働者の作業着に用いられました。  軍服用に用いられた、ミリタリーボタン。こちらのボタンたちはアメリカのものです。  ピクチャーボタンと呼ばれる絵画のようなボタンです。 花や鳥、物語のワンシーンなどをモチーフにしたものが多く、流れるような曲線のものは 19世紀後半〜20世紀初頭、ヴィクトリア時代に流行したものです。  同じく19世紀後半頃にヨーロッパで流行したものに、「ジャポニズム」があります。 パリ万博に出品された日本の焼き物、絵画などが人気を博し、 それを模したボタンが作られています。 こちらは芸者をモチーフにしたもので、海外で作られたとは思えない仕上がりです。  、ゲイ・ナインティーズと呼ばれるボタン。 19世紀後半にヨーロッパからアメリカに向けて輸出されていたものです。 宝石のようなガラスなどを埋め込み装飾した、大きなメタルボタンです。  アニマルモチーフのピクチャーボタン。 キツネや馬、猟犬など、狩猟に関する動物たちがモチーフになったものは特に ハンティングボタンと呼ばれ、コレクターに人気があります。セットで集める熱心なコレクターも。  メタルボタンの裏側には刻印があるものもよく見られますが、 こちらは「Paris Backs」（パリスバックス）と呼ばれるボタンです。 当初は左のように、「T.W.&W.」と「Paris」というマークがあるもののことを 呼んでいましたが、現在は「Paris」の刻印があるものはパリスバックスと呼ばれます。  クリケットケージ（虫かご）ボタン。 透かし模様で中が空洞、虫かごのようなデザインのボタンです。  シルバー（銀製）のボタン。表面にホールマークと呼ばれる刻印があります。 イギリスのシルバーはこのマークを入れることでいつどこで検定されたものかわかるようになっています。 まだまだたくさんのメタルボタンがありますが、一部をご紹介しました。 動画でもカメタルボタンをご紹介しております。こちらも合わせてご覧ください。
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